アジア人ツーリスト排斥なんて・・・

 台風の余波だろう。風が時折強く吹き、雨も激しく降っている。週末を由布院で過ごすお客様にとっては、何とも恨めしい天気だ。皆さん傘をさして、湯の坪街道界隈を行き来している。その手には、お土産であろういくつもの紙袋がぶら下がっている。いつもの風景だ。
 そして時折聞こえてくる中国語の会話。福島の原発事故騒動で離れていた中国人の旅行者が、少しずつではあるが戻ってき始めているのだ。由布院の賑わいの一端を彼らは担っている。
 しかし、どうも由布院では「外国人旅行者」を歓迎していないようなことを最近時々耳にする。それも欧米人は良くて「アジアの旅行者=韓国、中国からのツーリスト」のみの話らしい。例えば「案内標識などには、日本語、英語、中国語、韓国語」の四ヶ国語表示はしない方針だと、ある観光団体の役員さんが話していた。「どうしてですか」と尋ねると「由布院には、四カ国表示は似つかわしくない」んだそうだ。何が似つかわしくないのかは分からない。日本語と英語だけで十分なのだそうな。何処の観光地も、アジアのツーリストを呼び込もうと躍起になっているのに、とにかくびっくりする。このグーローバルな時代に、何と差別的、保守的なんだ。要するに「アジアの観光客はいらないよ」と暗に言っているわけで、「行儀の悪い、由布院のイメージに合わないアジアの方々は上品で、気品のある町づくりをしてきた由布院には来ないで欲しい」といことらしい。
 これが由布院の今を生きる若い人たちの大方の考え方なんて思いたくはないけれど、将来の由布院観光を戦略的に考えると、本当にこれでいいのかと疑問に思う。地球規模での思考というものが欠落したままで、由布院のみ世界市場で生き残るとでも思っているのだろうか。十年もしないうちに行き詰ることは目に見えているのではなかろうか。「人類は皆兄弟」なんて博愛の精神は、これからの由布院には存在しないのかもね。寂しい町になってきた。
 道路を楽しそうに歩く、中国人のグループを見て、ふとそんなことを思ってしまった。
 雨が上がり、ちょこっと青い空が見えてきた。明日、天気になーれ。d0248399_2143026.jpg
by fumotoya | 2011-08-06 21:50 | 長閑なる毎日