由布の院異聞(2)

 時は流れ、律令の時代。この由布院に「院」が置かれる。「院」とは物品を保管する倉のことで、由布院の地名の元となった柚富(楮から作られた繊維)を保管する「院」が設置されていたことをご存知の方は多いと思う。「柚富郷(ゆふごう)、郡(こおり)の西に在り。この郷の中に栲(たく)の樹(き)、多(さわ)に生(お)いたり。常に栲の皮を取りて以ちて木綿(ゆふ)に作れり。困(よ)りて柚富郷と曰(い)ふ」(豊後国風土記)の一文はいろいろな場面で目にする。しかし、ここでも何ゆえ由布院にという疑問が沸いてくる。確かに当時貴重であった繊維製品の産地であるということもある。柚富で織られた布は、よく神事などに用いられていた。
 もう一つ、由布院にこの頃設置されていたものがある。「駅」だ。駅という字が、馬へんであることで分かるように、昔の駅は、馬便の停留所であり、馬の交換場所でもあった。その「駅」が由布院に在ったのだ。(金鱗湖入口のところにあるローソンの近くにあったと言われている)
 モノが産まれ、モノが流れる。またモノを運ぶための手段が考えられ、そこにヒトが集まる。そして、ヒトが集まることによって、情報が流れる。そういった一つのチャネルが、この律令の時代から由布院では形成されていた。そう考えるのが自然だろう。そして、こういうヒト、モノ、カネ、情報の循環が、由布院の風土を培い、現在の由布院の一風変わった?文化の楚になっていったとは考えられないだろうか。とにもかくにも、環境と風土と地理的なポジション、スケール感が現在の由布院の源にあることは間違いない。
d0248399_20552690.jpg

by fumotoya | 2011-08-14 20:53 | 由布の院異聞


大分県湯布院町の小さなホテルで日々思うこと


by fumotoya

プロフィールを見る
画像一覧

自己紹介

湯布院でB&B(ベッド&ブレックファースト)形式の小さなホテルを営んでおります。湯布院麓舎はこちら

カテゴリ

全体
長閑なる毎日
由布の院異聞
猫ちゃんスタッフ騒動記
未分類

以前の記事

2012年 04月
2012年 01月
2011年 10月
2011年 09月
2011年 08月

フォロー中のブログ

ダイバーせんせいのブログです。

最新のトラックバック

検索

その他のジャンル

最新の記事

キャットスタッフ紹介
at 2012-04-21 20:43
由布院の冬はとても寒いニャン
at 2012-01-23 19:08
由布の院異聞6
at 2012-01-04 09:45
由布の院異聞その5
at 2012-01-04 09:43
鬼塚ライブ盛況
at 2011-10-05 16:43

ファン

記事ランキング

ブログジャンル

画像一覧